世の中の富の格差と自分の立ち位置


世の中の富のバランス

私たちはたった10%の富裕層が、80%以上の富を所有する世界に暮らしています
 
国際的シンクタンクの発表によると、世界で最も稼ぐ10人の純資産は、新型コロナウイルスのパンデミックが始まった2020年3月から昨年末2021年12月までの約2年の間で、倍増したというのです。具体的には7000億ドル(約80兆円)から1兆5000億ドル(約170兆円)へと増えたと記されていました
 
「世界不平等レポート2022」によると、世界トップ10%の富裕層が所有する富は全体の75.6%を占めているというのです。逆にボトム50%の層が所有する富は全体のわずか2%に過ぎません。不平等格差はコロナの影響で益々広がるばかりです
 
 
 

個人の富と国の借金

「世界不平等レポート2022」で個人の富の額を見てみると、日本人は成人1人当たり平均「2,500万円」の富を持っているそうです
その内訳を見てみると、トップ10%の人たちの平均は「1億5,000万円」、ボトム50%の平均は「300万円」。その差は「50倍」です
 
一方で、財務省の発表によると国の借金は「1,200兆円」(2020年年末時点)あり、単純に国民1人当たりに計算すると「1,000万円」の借金を抱えていることになります
 
ということは、日本人の半数の人たちは、個人の富の3倍以上の借金を負っている、という計算になります。怖いですね…
 
あなたの富をどうやって守りますか?
 
 
 

所得水準と自分の立ち位置

世帯収入が上がれば、それだけ生活の水準が上がっていくという構図。日本人は「自分の家庭は中流レベルだ」という意識を持った層が多いと言われています
 
ではアメリカはどうなのか。
アメリカでは所得の差と貧富の差が歴然としています。富を形成しているトップ10%とボトム層50%の富の差が、日本では「50倍」でしたが、アメリカでは「235倍」になります。この数値からも見えるように、アメリカでは「優遇制度が違う」「格差を受けている」と感じる人たちが圧倒的に存在しているようです
 
とはいえ、全人口当たりの所得額を比較してみると、アメリカは日本よりも「1.6倍」高い水準にあります。決して所得が低い訳ではない、むしろ高いことは付け加えておきます
 
経済って、複雑ですね
 
 
 

20%の中に更に20%が存在する

働きアリのうち、よく働く20%のアリが、80%の食料を集めてくる、という働きアリの法則をご存知の人は多いと思います。2-6-2の「パレートの法則」ですね
 
このよく働くアリ20%だけを取り出し、その20%だけで巣を作らせると、今まで働いていたアリが働かなくなり、この中でも「2-6-2」の割合に分かれてしまうそうです。まさに自然の原理ですね
 
そしてこれは人間の社会でも同じで、アメリカの富裕層のまた更にその中の「超富裕層」と呼ばれる人たちは、富裕層の中でも「16%」しかいない。その16%の人たちの資産は、富裕層が持つ総資産の「34%」を占めているそうです
 
そして2020年からのパンデミックは、所得者層の生活環境の差をさらに拡大させています。高所得者層は、低所得の労働者より自宅で仕事できる環境が「6倍」も高いそうです
 
 
 

幸せと成功の“逆スマイルカーブ”

経済の成長だけを推し進めていくことが必ずしも国民の幸福度を高めることになりません。世界各国の成長と分配のバランスを考えると、“逆スマイルカーブ”になっています
 
貧富の差が少ない国々(日本、ドイツ、イタリア、フランスなど)は中流感に流されてしまうのか、経済成長率は高くありません。そして貧富の差が大きい国々(アメリカ、ブラジル、南アフリカなど)は「どうせ働いても豊かにならない」という諦めムードから、経済成長率は高くなりません。かたや貧富の格差が中間の国々(中国、インド、トルコなど)は「頑張れば豊かになれる!」という気運が高まるのでしょうか、経済成長率は高くなっています
 
逆スマイルカーブからも分かるように、富が人々の行動を決めるのではありません。幸せ度合や心の豊かさが、人々のモチベーションになっていくようです
 
 
 
“一家に一法人” どころか “一人一法人の時代”

詳しくは毎月人気のオンラインセミナーで!

↓↓

集客と節税をコントロールして資金調達する

Tax Saving Practices

『TSPオンラインセミナー』